BABYMETAL – LIVE AT BUDOKAN~RED NIGHT~
BABYMETALのライブ盤”LIVE AT BUDOKAN~RED NIGHT~”が素晴らしい。
1stアルバム”BABYMETAL”をビルボードにチャートインさせたり、海外ツアー(イギリス、カナダの大型フェスに出演、アメリカでLADY GAGAのツアーO.Aなど)を成功させたり、色んな大人の事情もあるにせよ、あり得ない規模での活躍。バックのミュージシャンやコンポーザーが素晴らしいのは言うまでもなく、メインを張る3人が素晴らしい。
最初は、メタル愛好家として面白いの出て来た!くらいにしか思っていなかったけど、”ヘドバンギャー!!”のリリースあたりからは目が離せなくなっていた。彼女達はもともとアイドルとして活動してきていて、きっとメタルなんかちっとも知らなかったと思うし、興味もなかったと思う。(今もないのかもしれない)それが、周囲の期待に応えるべく必死で頑張ってきて、やがて世界中で注目され始め、徐々に責任感のようなものが芽生えてきたのではなかろうか。それはもうメタルが云々という話ではなく、プロとしてのプライド。このライブ盤からはそういったものがひしひしと伝わってくる。昔、とあるバンドマン(先輩)がももクロにはまっていたが、同じようなこと言っていたような。
音楽的には、超絶技巧のヘヴィメタリックな演奏(神バンド)にエレクトロな要素が同期し、さらに女性ボーカルが乗るというもの。個人的にはメインボーカルのSU-METAL、彼女の凛とした歌声があってBABYMETALは初めてヘヴィメタルとして成立していると思う。これは一般的なアイドルとも違うし、もちろん従来のヘヴィメタルとも違うBABYMETALならではの要素ではないかと。傍らのYUIMETAL、MOAMETALはJapanese Kawaiiなスパイスとして。(この二人はまだ顔と名前が一致しない。何となく一致したらいけない気がしている。)
ジャパメタ(Japanese Metalの略)が好きだった。アメリカでLOUDNESSがMotley Crueの前座を務めた時に、演奏力の高さからメインを食った話(その後、モトリーの音響担当はクビになりかけたり、LOUDNESSは強制的に音量を下げさせられりしたらしい)、VOW WOWがイギリスのレディングフェスティバルに出演した時、東洋人ゆえに最初はひどい反応だったにもかかわらず、素晴らしい演奏によって最後には4万人が大盛り上がりになった話、E.Z.Oが売れる前のGuns N’ Rosesとクラブサーキットを行っていた話・・・などなど。ジャパメタにはそんな夢のあるエピソードがたくさんあった。当時中学生のオガサワラ少年は、「いつか俺もアメリカに渡って、全米ツアーしたいぜ」と夢見ていたのであった。(なぜ、今弾き語りをしているのかは冷静に考えるとよく分からない。)
時代は違えど、BABYMETALの活動はそんな時の気持ちを思い出させてくれる。BIG4(METALLICA、MEGADETH、ANTHRAX、SLAYERの所謂スラッシュメタル四天王)の全バンドと共演し、写真を撮ると言う、笑えるけど夢物語のような話も実現させてしまった。
5月からはメキシコからワールドツアーが始まるそうな。まったくもって桁違い。BABYMETALがいつまで活動を続けるのか分からないけど。BABYMETALをきっかけに、メタル好きが増えればいいのだが、どうもそう言う人は少数派らしく、既にメタル好きな人がBABYMETALにハマるケースが大半らしい…。
・・・このコーナー、本業とはあまりに違う音楽の事ばかり書いているので次はもう少し身になる内容を書きたいと思います。