Since 1993(1)
さて、現在ライブ活動お休み中の身なので、ちょっとこれまでの自分の音楽活動を振り返って見る連載(?)をしてみようかと思っています。過去に、LOUDNESSの歴史モノを読み、いつか過去を振り返ってみようと思っていた訳です。せっかくのお休み、いつかやって来る復帰の時までに自分は何者なのか、を紐解く作業と言うか。今年のギターを初めて丸20年と言うことになるのもある。(その割にうまくならない)いつまで続くのか、定期的に更新できるのか、まったく分かりませんがお時間のある方はお付き合いください。
さて、いきなりですが。ギターを始めたところまで遡ってみます。
時は1993年、当時中学1年生、13歳の僕は卓球部に所属。冴えない日々を送っていた。たぶん9月頃だったと思う、父方の祖父母の家におそらく5年ぶりくらいに行った。
その時、何年か分のお年玉と言うことでお金を貰った。金額は覚えていないが、帰路、父親が「お前ギターでもやらんか。」と一言。貰ったお金で買ってくれるとの事。その頃は、久保田利伸から遡って、Stevie Wonder等のソウルミュージックをよく聴いていた。今思えば早熟ではある。そこには当時の耳ではギターの音は全く聞こえず、ギターなど興味もなかった。(一方、父はベンチャーズが好きで、子供の頃ギターをやりたかったそうだ。だた、「ギターをやってるなんて不良」と思われる時代、親に許して貰えなかったらしい。)
が、なぜか「買って」と答えていた。それまでお年玉は全て親に預けていて、自分の懐には1円も入ってこなかった。どうせ預けるのであれば、モノに変わった方がいくらかマシだ、と僕には打算的な考えがあった。そして、京橋にあったワルツ堂と言う楽器屋で、なぜかエレキではなくYAMAHAのフォークギターを買ってもらった。そんな経緯もあって、あまりわくわくした気持ちも抱かずに、家に帰ってギターを持ってみた。
弦を押さえる指が痛い・・・。
幼少期、ピアノを習っていたのだけど、ピアノは鍵盤を押さえれば音が出る。そんな圧倒的な違いにいきなり絶望した。
数日後、親に教則本を買ってきてもらう。課題曲は、長渕剛の「RUN」、山根康広の「GET ALONG TOGETHER」等があったのを覚えている。とりあえずコードを見て一番簡単そうな、Em7を押さえてみる。実に暗い響きだった。そして、チューニングなんて知らないのでおそらく不協和音だったのだろう。何の感動もないままギターをスタンドに立てかけた。
僕はEm7だけ押さえられるようになってあっという間にギターをやめてしまった。
~つづく~